審判離婚について

離婚の方法には、「協議離婚」、「調停離婚」、「審判離婚」及び「裁判離婚」の4つの種類があります。 このうち「審判離婚」というのはあまり耳慣れない言葉だと思います。
今回は、審判離婚について、解説します。

1.審判離婚とは

家庭裁判所 「審判離婚」とは、調停が不成立となった場合において、裁判所が相当と認めるときに離婚を命じる審判をすることをいいます。これを調停に代わる審判といいます(家事事件手続法284条1項)。
協議離婚が望めない場合、離婚を求める次なるステップとして、いきなり離婚裁判を起こすことはできず、家庭裁判所に対し調停を申し立てることになります。 調停は家庭裁判所において裁判官及び調停委員を介して夫婦が話合いを行う場面です。
話合いが前提になりますので、離婚について合意ができなければ、離婚をすることができないのが原則です。

一方で、離婚すること、その他の事項に関して大筋で合意ができているにもかかわらず、些細な点で争いがあるため最終的な合意に至らない場合もあります。調停不成立となれば、離婚を求める当事者は、次に離婚訴訟を提起することになります。ただ、些細な理由で合意できないために裁判を起こさなければならないということになれば、裁判には時間と費用がかかりますので、かえって当事者のためにならないと判断される場合があります。
このような場合に、家庭裁判所が職権で離婚を命じる審判をすることができるのです。
もっとも、離婚を命じる審判に対して異議が申し立てられた場合には、その審判の効力は失われます(家事事件手続法286条5項)。 これが、審判離婚の概要です。

なお、「調停に代わる審判」が行われている例としては、調停の中で、概ね合意はできているが、細かな点についての合意が難しかったり、合意することは消極だが、裁判官が決めるのであればそれに従うという場合であったりというような場合に、調停に代わる審判をすることが多いといわれています。

離婚の話し合いを行う場合には、夫婦が自分たちだけで話し合って決めることが出来ずに家庭裁判所の離婚調停を利用することがあります。ところが、調停の場で話し合った結果、夫婦の間に些細な点で争いがあるなどの理由で合意に至らないことがあります。このような場合に、調停を不成立にしてしまうと、後に離婚訴訟が必要になって、かえって手続が煩雑になり、当事者のためにならないことがあります。
このような場合に、裁判官が職権で離婚と離婚条件を決定してしまうのです。
これが、審判離婚の概要です。

2.審判離婚となるケース

離婚を命じる審判(審判離婚)は、当事者が異議を申立てた場合、その効力を失います。当事者の一方から異議を申し立てることが予想されるケースなどにおいては、家庭裁判所が離婚を命じる審判をしてもあまり意味がありません。そのため、審判離婚となるケースは、実務上、非常に少なく、実際に、日本の離婚全体の0.1%未満にとどまります。
では、具体的にどのような場合が審判離婚となっているのでしょうか。

先ほども説明しましたが、当事者が異議を申し立てることが明らかな場合に離婚を命じる審判をしても意味がありませんので、当事者双方が離婚それ自体には合意しているということが必要でしょう。
離婚は、婚姻関係の解消でありますから、基本的には当事者の自由な意思によって決定されるべきだという考え方が根本にあります。
したがって、調停という「話し合い」を基本とする場面では、一方当事者が離婚を明確に拒絶している場合に、「調停に代わる審判」という制度があったとしても、裁判所が離婚を強制するということは行わないのです。

審判離婚が行われる例としては、それまで調停を何度か重ねてきてほとんど合意が出来ているけれども、最終日に当事者の一方が病気等でどうしても裁判所に来られなくなった場合などです。 その他に、離婚については合意できているものの、それとは直接関係の無い些細な点で夫婦に意見の不一致があって最終的な合意に至らなかった場合や、それまで合意ができていたのに最終日になって突然当事者の一方が調停に来なくなってしまった場合などで離婚を命じる審判(審判離婚)がなされることがあります。 このように、審判離婚がなされるケースにおいては、少なくとも夫婦の双方が「離婚そのものに合意している」ことがポイントになります。
夫婦の一方が離婚を拒絶している場合には、離婚訴訟で解決する必要があります。

3.審判離婚には異議を申し立てることが可能

カレンダーと時計 離婚を命じる審判(審判離婚)がなされたとしても、その審判に必ずしも従わなければならないわけではありません。
離婚を命じる審判に対しては、異議を申し立てることが可能です。 具体的には、審判後2週間以内に家庭裁判所に異議を申し立てれば、離婚を命じた審判の効力は失われます。

異議申し立ての理由には特に制限はありませんので、どのようなことでもかまいません。
ただし、異議申立てには期間制限があります。2週間の期限を超えてしまった場合には、離婚を命じた審判が確定することになります。
ですので、自分の意思に反して離婚を命じる審判が下されてしまった場合には、この期間制限内に異議を申し立てる必要があります。 また、このことは、裏を返せば審判離婚があっても、確定するまでは必ずしも離婚が法的に成立したということにはならないということです。 離婚を望んでいる側の当時者は、審判後2週間以内に相手方から異議が出ないかどうかを確かめて、異議が無い場合に初めて離婚届けを提出することが可能になります。 異議が出たかどうかは、審判後2週間が経過した後に家庭裁判所に確認すれば教えてもらうことができます。

まとめ

離婚手続の方法として、審判離婚があります。 審判離婚とは、裁判所が審判によって離婚やその他の事項を命じることです。
審判離婚が認められるためには、当事者双方が離婚そのものに合意している必要があります。 また、審判離婚に対しては、決定後2週間以内に異議を申し立てることが可能です。 申立て期間内に異議を申し立てれば審判離婚の効力は失われます。 もっとも、審判離婚がなされるケースはほとんど無いのが現状です。


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